【岡山・吉兆庵美術館】横浜眞葛焼 宮川香山の技2024年05月01日

横浜眞葛焼 宮川香山の技

眞葛窯変釉蟹彫刻壺花活

 初代 宮川香山(本名虎之助)は、京都で代々伝わる眞葛窯の四男として誕生しましたが、父と長兄の不幸が続き、19歳で家督を継ぎました。技量の高さは評判となり、朝廷への献上茶碗の制作や岡山・虫明窯での技術指導といった経験を積みましたが、幕末の動乱で需要は激減のため経営難となり、販路を海外へ見据えて横浜への移住を決断したのでした。

 初期の眞葛窯は大胆でユーモアのある彫刻を活かした花瓶や鉢を得意とし、コペンハーゲン窯やセーブル窯らと競争し、時には影響を与えていたと言われています。1876(明治9)年に開かれたフィラデルフィア万博では、装飾陶器の分野で入賞。その後も、各国の万博へ出品し、数々の賞を受賞しました。日本国内では、1896(明治29)年に帝室技芸員に認定され、後輩の陶芸家たちの相談役として最晩年まで現場での指揮を続けました。

 今回は世界を魅了した横浜眞葛焼の数々を、吉兆庵美術館コレクションからご紹介し、“明治の超絶技巧”と呼ばれる、香山の技術を細部までじっくりとご覧いただきたいと思います。




注意事項:
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、下記の注意事項をご了承の上、ご来館いただけますようお願いします。
 ・マスクの着用については、お客様個人の判断に委ねます。
 ・発熱や咳の症状がある場合や、体調がすぐれない場合は入館をご遠慮ください。
  (場合によっては、検温をさせていただくことがあります)
 ・展示室では、他の方と1m以上距離をとってご鑑賞ください。
 ・静かにご鑑賞ください。
 ・状況によっては、入館を制限させていただくことがございます。 
当館スタッフはマスクを着用して対応いたしますので、あらかじめご了承ください。

極彩色孔雀香炉

元禄人物置品

仁清意鳳凰雲透香炉

展覧会概要

会場岡山・吉兆庵美術館
会期令和6年5月30日(木)~8月4日(日)
※状況によりましては会期が変更になる可能性もございます。 ご来館の際はHPをご確認くださいますようお願い申し上げます。
休館日6月3日(月)、17日(月)、7月1日(月)
時間10:00~17:00(入館は16:30まで)
ギャラリートーク令和6年6月1日(土)、7月6日(土)
※各日とも午後2時から(約20分~30分) 2階展示室にお集まりください。
入館料大人・高校生600円、小・中学生300円、65歳以上480円