北大路魯山人「花椿絵鉢」2021年07月02日

北大路魯山人 器と和食

岡山・吉兆庵美術館にて開催中の「北大路魯山人 器と和食」では、
岡山の日本料理店5軒のお店にご協力をいただき、魯山人の器に料理を盛った写真パネルと本物の器を見比べながら“用の美”を楽しんでいただく展示をしています。

今回の「美術館のピックアップ情報」では、北大路魯山人作「花椿絵鉢」をご紹介します。

北大路魯山人って、どんな人?

明治16年(1883)3月23日―昭和34年(1959)12月21日。本名は房次郎。
書家、篆刻家、料理人、陶芸家、漆芸家、画家という様々な顔を持ち、しかもそれぞれの分野で一流の仕事を遺した芸術家です。
なかでも料理においては並外れたこだわりを示し、それを盛る器も自ら制作するようになります。
料理人の目線で作った魯山人の作品は、鑑賞的な美しさもありながら、使うことも前提に作られています。
例えば、茶碗の表面をわざとザラつかせることで、景色を持たせると同時に、手から滑り落ちない工夫も見ることができます。
こうした“機能美”もそなえた器は、他の陶芸家にはあまり見られない、魯山人ならではの趣向を凝らした結果なのです。

「花椿絵鉢」

花椿絵鉢といえば、魯山人の代表作の一つで、赤と白の大輪の椿を、うつわの内外に大胆に鮮やかに描き、緑と黄で葉を描くのが一般的です。
しかし今回料理を盛りつけた展示作品は描いた椿の周囲を織部の緑釉で塗りつぶし、白い椿が浮きあがって見える効果をねらった趣のある作品です。
彩り豊かな吹き寄せ(たけのこ土佐煮、こごみ、たらの芽、菜の花、春かぶら、がんもどき、車えび、山椒の芽)が器に見事にマッチし、魯山人の「器は料理の着物」の世界観を目の当たりにすることができます!

岡山・吉兆庵美術館にて開催中「北大路魯山人 器と和食」

今回の展示は、美術作品に料理が盛られた珍しい展示。
魯山人は「料理が盛られてはじめて器は完成」と言っています。
彼が理想とした世界を、この機会にご覧になりませんか。

岡山・吉兆庵美術館(岡山市北区幸町7-28)
企画展:「北大路魯山人 器と和食」
会期:令和3年4月14日~8月1日