北大路魯山人「色変立田川向付」2024年01月05日

生誕140年記念 北大路魯山人 -高級料亭「星岡茶寮」を訪ねて-

 岡山・吉兆庵美術館にて開催中の『生誕140年記念 北大路魯山人 -高級料亭「星岡茶寮」を訪ねて-』では、
魯山人が経営した幻の料亭「星岡茶寮」をテーマに、陶器、漆器などを展示しています。
 今回の「美術館のピックアップ情報」では、紅葉を模した美しい作品「色変立田川向付」をご紹介いたします。

色変立田川向付

◆北大路魯山人

1883年(明治16年)3月23日 ─ 1959年(昭和34年)12月21日。
本名は福田房次郎。書家、篆刻家、美食家、陶芸家、漆芸家、画家という様々な分野で活躍し、優れた作品を数多く遺した芸術家です。

◆色変立田川向付

 奈良県北西部にある紅葉の名所・竜田川の意匠をあらわした向付で、江戸時代の陶芸家、尾形乾山の作品を模しています。乾山の作品とは異なり、魯山人はこちらの向付を6枚組で作陶、その全てに異なる色付けを行いました。鮮やかな色使いで表現された紅葉はそれぞれが異なる魅力を醸し出しており、一つとして同じものはありません。また、裏面には足が取り付けられており、より上品な印象を与えています。

岡山・吉兆庵美術館にて開催中
『生誕140年記念 北大路魯山人 -高級料亭「星岡茶寮」を訪ねて-』

 さらに本展では、器にロウ見本を盛り付けることで、星岡茶寮で提供された料理を再現しています。
かつて存在した「日本最高峰の料亭」を感じていただければ幸いです。

岡山・吉兆庵美術館(岡山市北区幸町7-28)
企画展:『生誕140年記念 北大路魯山人 -高級料亭「星岡茶寮」を訪ねて-』
会期:令和5年11月22日(水)~ 令和6年2月12日(月)